大学院を中退したい。そんな時によぎるのは「既卒就活」という選択肢だと思います。
しかし,既卒就活と聞くと新卒の就活よりハードルが高そうで手が出しにくいですよね。実際,私も既卒就活は難しいんだろうな…と不安を抱えながら就活をしていました。
難しい就活になる,と考えれば考えるほど,「もしかして資格があったほうが有利なのでは?」という思考に行きつくことも珍しくありません。今回は,既卒就活をして大学院を中退した私が就活時に持っていた資格と,既卒就活における資格の重要性について解説します。
既卒就活をしているときの私の所持資格
なんと,エントリーシートに記入した資格は2つだけです。
・自動車免許(AT限定,しかもペーパー)
・TOEIC780
これだけでも大学院を中退して,ホワイト企業に入社することができました。
実際は,中学2年生で取得した英検3級もあったのですが,さすがにこれを就職時に書くのもな…と思って,書いていません。
どうですか?少し既卒就活に希望が見出せませんか?
資格はあるに越したことはないと私も思っていますが,所持資格が少ないからといって,既卒就活を戦い抜けないわけではないと断言できます。
既卒就活に有利な資格はあるのか?
正直なところ,既卒就活は新卒就活と同様に,一般企業を受けるのであれば資格はおまけ程度であると考えています。会社側は社会人経験がない人間に対して,あまり多くのものを求めていません。
私も社会人になってそれなりに経ちますが,新入社員に対しては,資格よりも「素直に教えたことを吸収する能力」の方を重要視することの方が多いです。
私は時期的に新たな資格を手に入れるのは難しかったですし,当時何か得たい資格もなかったので就活中に受験は同時並行で行いませんでした。
とはいえ,できる限り有利に就活を進めたいのは皆さん同じ気持ちだと思います。
ここでは,「おまけ程度であってもいいから,何か資格を持っておきたい」と思っている方向けに私の考えるおすすめの資格を紹介します。
既卒就活向けの基本的には,新卒の就活でも同じことが言えると思いますよ。
既卒生が取るべき資格の見定め方
まず,自分が受けたい会社,受けたい業界で「絶対に必要となるスキル・ツール」を考えるようにしましょう。
会社側がエントリーシートを見たときに感じることを想像してみてください。自分の会社で全く使わない技能を証明する資格が書かれていたときに,何か魅力を感じますか?
「あぁ,学生時代にそれなりに勉強はしてたのかな?」と努力は評価してもらえるかもしれません。ですが,それと「仕事ができるか」は別物です。
例えば,プログラミングを主とする仕事に就きたい,と考えている人が「簿記2級」を持っていたとして,会社は「う~ん!うちに欲しい!」と思うでしょうか。
簿記に関するプログラミングを専門としている会社なら欲しいと思うでしょう。でも,医療機器に関するプログラミングをしている会社では全く必要とされません。
自分が受けている会社で求められているスキルが明確であれば,それを証明するための資格を取ることは有用であると考えられます。
もちろん,求められているスキルは分かっていても,実際にどのツールが使われているかはわからない…ということもあります。ですが,同種の資格を持っている,というのは持っていないよりはアピールに繋がります。多少なり知識はある,ということにはなりますから。
ということで,ここからは多くの一般企業で使われることが多いゆえに,既卒生にお勧めする資格を紹介していきます。
既卒におすすめな資格①TOEIC
このご時世,多くの仕事で英語と向き合うことがあります。「英会話」が要求される仕事ではTOEICだけでは不十分ですが,海外とのやりとりが頻繁にある会社でないならば,ある程度「英語を読める」「英語で作文する」ことが証明できるTOEICでも十分だと思います。
TOEICと一言で言っても,スコアによって評価は当然違いますよね。何点を取れればよいのでしょうか。
入社前のTOEICのノルマを定めている楽天では,「800点」を要求しています。すべての会社がこれだけのスコアを求めているとは考えられないですが,人よりも英語ができるとアピールするためには,700~800点程度はあるほうが安心です。
とはいえ,「700点ないから書く意味がない…」と思う必要はありません。600点より650点,650点より700点,高ければ高いほどアピールしやすくなりますが,会社がどこまでを求めているかはわからないことがほとんどですので,とりあえず高められるだけ高めて,エントリーシートに書くようにしましょう。
ただし,500点程度だと逆効果になることも少なくありません。600点程度までは少なくとも上げておきたいところです。
ちなみに私は過去,2か月で300点TOEICのスコアを上げたことがあります。その時の勉強法は以下の記事でまとめています↓↓
既卒におすすめな資格②MOS
世間では「取る意味がない資格」とよく言われているMOSですが,就活時に限っては多少意味があると思っています。
Word,Excel,PowerPointは会社でももっとも使われることが多いソフトです。MOSはけっこうマニアックなテクニックが要求されるので,MOSの勉強をしたからといって,実務に活かせるかどうか,というと微妙なところはありますが,知識が豊富であるに越したことはないわけです。
いつ活かせるかわからない知識ではあるけれど,いつか活かせるかもしれない知識であると考えると,私はそれなりに魅力があると思っています。
また,現代の若者でWordやExcelを全く触ったことのない人は少ないと思うので,大きなアピールにはなりにくいですが,「常識はあるよ」の証明にもなります。
ただし,会社で使われるソフトがWordやExcelでない場合は,全く何の意味も持たなくなりますのでご注意ください。
既卒におすすめな資格③自動車免許
意外にも,自動車免許を持っていることを条件にする会社は多いです。特に営業など,足を使うことの多い職種では,必須とまで言えます。逆に,100%内勤と言える仕事であれば,全くいらないですけどね。
取得に30万円近くかかるので,就職のために取るというのは考えにくいですが,身分証明書としてはかなり便利なシロモノなので,これを機に取ってしまうのもありかもしれません。
このとき,一般企業であればAT限定であることを気にする会社は現代では少ないです。逆にMT車の方が見かけることが少ないですから。
・TOEIC
・MOS
・自動車免許
上記の資格は持っておくと安心!
既卒におすすめな資格のまとめ
たったこれだけ!?と思われるかもしれませんが,一般企業で共通しておすすめできるのはこの程度です。
このほかの資格は,ご自身の希望する業界や,会社によって変わってきます。
例えば,金融業界や商社の経理部門などを希望する場合は「日商簿記検定」,不動産関係であれば「宅建」,IT系であれば「応用情報技術者」などがありますね。
これらは私のサイトよりも,他の一般就活サイトを参考にされた方がよいと思います。
とはいえ,冒頭でも述べたように,既卒生に求める資格なんて,あまりありません。できるに越したことはないですが,持っていないことでマイナス評価を受けるわけではありませんから,資格の勉強に追われてエントリーシートの作文がおろそかになる,なんて本末転倒なことにならないようにしましょう。