大学院を中退したいけれど,辞めた後に周りの人から白い目で見られるのではないかと心配で辞められない,と悩んでいる方は少なくないのでしょうか。
今回は,大学を中退してしばらく経つ私の所感を記していこうと思います。大学院を辞めた後,他人にどう見られるのか,1人の感想として読んでみてください。
1年経てば,中退を告白する機会はほぼない
大学院を中退し,社会人になって2年以上経ちました。入社直後こそ,「どうして中退したの?」と何度も聞かれたものですが,2年もたつと中退について説明することはなかなかありません。
結論から言うと,「中退した経歴がずっとついて回るのでは…」と心配しすぎる必要はないな,というのが私の所感です。
もう,最後に中退の説明をしないといけなかった場面を思い出すことすらできなくなっている私ですが,この2年間に中退を告白した時の相手の態度などについて,説明していきます。
告白した時の相手の態度
ここからは,中退を告白する相手ごとに,そのタイミングと,相手の実際のリアクションについて記していきます。
大学の同期
大学の同期だけは例外的に,中退前に伝えました。
内定承諾書を提出した直後,研究室に寄って,「就職するから院やめるね!」と伝えました。常々,研究室の同期もいるTwitterで「院を辞めたい」と呟いて布石は打っていたものの,やっぱり本当に辞めるとなるとめちゃくちゃ驚いていましたね。
とはいえ,内定を貰った上での中退だからか,「びっくりはしたけど,なんか大丈夫そうだね」「そんなにぴぴぴの将来心配してないよ~」という声を多くもらいました。
私が就職して1年目は,まだ学生をしている友人も多かったですが,先に就職をした人間として,エントリーシートの添削や,面接の練習に付き合うことなんかも多かったです。中退したからといって,距離を置いたり,煙たがられることはなく,以前のまま友人として付き合ってくれていました。
同僚
会社の人間には,入社してすぐ告白しました。
同期とは,新人研修などでどうしても大学の話題から逃れることができません。話の流れで「中退したんだ~」というと,「なんか地雷踏んだかな?」と思われそうだな,と考えていたので,ド直球に自分から「私中退したんだよね!」と告白しています。
一瞬,ぽかん,とされましたが,あまりにもあっけらかんと私が言うものですから,「えっ(笑)まじで(笑)」といった感じで,笑って処理してくれる人が多かったです。
個人的には,「中退したんだよね…」としんみりと告白するよりは,あっけらかんと告白したほうが,周りも気を遣わずに接してくれるかな,と思っています。
友人
大学の同級生を除いた友人に関しては,中退後,会う機会があって,中退について話さざるを得なくなれば伝えています。久しぶりに会っても,中退していることには気づかれることは多いです。
特に,大学卒業後就職をしていた友人たちと会うとすぐばれました。就職のタイミングが2年ずれるはずなのに,私が既に働いているのはなぜ?という考えに至るからですね。
とはいえ,中退をした後で,働き始めているからか,中退したことを批判するようなことを言う人には出会ったことがありません。「院が辛かった!」「社会人最高!」と心から思っていることを理解してくれているからかもしれませんね。
変にごまかすより,明るく元気に自分から告白すれば噂や誤解を招かなくて済む!
学歴を公開しないといけないときの対応
今はほとんど中退を告白する機会がないとお伝えしてきましたが,入社直後は告白する機会がたくさんありました。そのような場面で,私が意識していたことをお伝えします。
前の項でも少し触れましたが,決してしんみりと,真顔で中退を告白することはしないようにしています。
こちらがどうとらえていようと,中退に負い目を感じているような雰囲気で告白すると,周りに気を使わせてしまうことになると考えているからです。
明るく,元気に,ハキハキと伝えることで「前向きな中退だったのかな?」「本当に今の仕事に就きたかったんだなぁ」といった印象を与えるように心掛けています。
今のところ,この方法でコミュニケーションをとることで困ったことは生じていません。
大学院中退を気にする人の思考
大学院中退した人のことを気にする理由としては,「辞めるくらい精神を病んでいるのでは?」「体調が悪いのかな?」「コミュニケーションが苦手?」といった,自分と関わる上で負の働きをしそうな要素を持っていると感じてしまうからですよね。
正直,これについてはしょうがないのかな,と思っています。実際,私も辞めざるを得ないくらい精神と体調が不安定だったわけですから。
一方で,上記のような印象を払拭してしまえば,「本当に辞めたかったからやめたんだ~」「そんなに今の会社で働きたかったんだね」と違う印象をもってもらえるわけです。
私は「自分の振る舞い次第で,中退を気にされないようにできる」と思っています。明るく,元気にふるまっていれば,相手も中退を気にするようなことはなくなりますよ。
自分が進みたい道を進むべき
「他人の視線が気になるから中退できない…」と考える気持ちはよくわかります。私もそういうことを中退前に気にしていました。
でも,実際に中退した人生を歩んでみた結果,「想像しているより他人は中退を気にしていない」という結論に至っています。
これは中退に限った話ではないですが,やっぱり他人の視線を気にして自分のやりたい道を閉ざしてしまうのは,もったいないです。
中退で悩んでいる方が,他人の目を気にせず,自分の進路を導き出せるよう応援しております。