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【大学院中退】親への伝え方・説得の仕方【体験談】

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大学院を中退するにあたって,必ずと言っていいほど行わなければならないこと,それは「親への報告」です。

そして,これが中退するまでの大きな難関となることも少なくありません。

今回は,大学院を中退した私が,親へどう報告したのか,体験談とともに,どのような準備をしておけばよいのか,説明していきます。

私は親に中退をどう伝えたか

まず,私が親に中退したいと伝えたタイミングは,「内定をもらった直後」になります。というのも,中退後の進路が確定していないと,私の両親が中退を承諾してくれる気がしなかったからです。

個人的には,親に反対されたとしても,中退する気マンマンだったのですが,やっぱり反対された状態で中退するのはそのあともやもやっとするかなぁと思い,確実に承諾してくれるタイミングを考えていましたね。

私の親への切り出し方は,あまり推奨できるようなものではないのですが,非常にフランクなものでした。

「あのさぁ,会社から内定を貰えたから,大学院を辞めようと思うんだけど」と,切り出したところ,「えっ!?」とかなり驚いてはいましたが,そのあと諸々の説明(※)を済ませると,「まぁあなたがそれでいいならいいんじゃない」と存外さらっと受け入れてくれたのを今でも覚えています。

そこからはトントン拍子でした。大学院の進学にかかった費用や,保険証,年金に関する話を両親と進めていき,退学届を提出して,晴れて中退。

とはいえ,こんなにあっさり受け入れてくれる両親はごく少数だと思いますので,この後は親の説得に必要な準備や,上記の(※)について,どのような説明をしていたのかを解説していきます。

私の人生だから,親には関係ないでしょ,という気持ちはよくわかります。しかし,学生という身分を失い,一人で生きることが難しくなりかねない状態で,支援・サポートをしてもらえる人を失ってしまうと,一層心身が不安定になってしまうかもしれません。できるだけ応援してもらえるような伝え方をできるようにしていきましょう。

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親へ中退を伝えるために必要な準備

各家庭によって色々な問題はあると思うので,ここから説明する内容で必ず説得できるという訳ではないのですが,おそらくどんな家庭であっても必要な準備になるとは思います。

①中退後の進路を明確にしておく

これは,内定を持っておけ,という意味ではありません。中退後に就活をする予定であれば「中退後に就活をする」でOKです。

ただし,中退後に就活をする場合,「こんな業界で」「こんな職種」を探そうと思っている,というところまで伝えられるようにしておくことをお勧めします。「今から考える~」というようなあいまいな答えだと,親御さんに反対される可能性が高まってしまいます。

というのも,やっぱり親御さんとしては「子の将来が定まっていない状態で学生の身分を失う」ということは非常に大きな不安を抱えることに繋がるからです。「中退する」ということだけでも親御さんは不安になりがちなので,少しでもその不安が軽減されるよう,できるだけ明確な将来像を説明できるようにしておきましょう。

②学費の扱いを明確にしておく

ご自分で学費を支払われている方は特に問題はないと思いますが,ご両親に学費を支払ってもらっている場合,このお金をどうするか考えておく必要があります。

親御さんとしては,修士卒業のために支払っているお金ですから,「お金を捨てた」と思われても仕方ないのです(もちろん,心身の健康には代えられませんが)。また,お金を払ったのだから卒業してくれ,という気持ちを持つのも自然なことです。

本人の心身の健康が著しく害されていて,どうにもならないという場合を除き,「院の学費を自分で支払え」と言われることも少なくないです。

この学費を自分で支払う覚悟を持つことができれば,親御さんとしても納得しやすくなると思います。もし,自分では支払うつもりはない,親に払ってもらう,と考えている場合は,その理由をしっかり考えておきましょう。

③中退理由を明確にしておく

当然ですが,中退する理由を論理的に説明できるようにしておく必要があります。もちろん,親に伝える前に就活をしている方,伝えた後に就活をする予定の方は対企業用に中退理由を練っていると思いますので,改めて考える必要はないです。

ただし,大学院の中退経験がある親御さんはごくごく少数です。院を卒業している親御さんからも,院に進学されていない親御さんからも「何がそんなにつらいの?」と言われてしまいかねません。

専門外の親御さんでもわかるような言葉を使って,自分が思っているよりも具体的に,「何が辛いのか」「何が嫌なのか」「院に居続けるとどうなるか」を説明できるようにしておきましょう。

余談ですが,うちの親は高卒&大卒なんですが,「お母さんは大学院がどんなところかよく分からないから,あなたの判断に任せるわ~」というお気楽屋さんでした(本当に感謝)。

・中退後の進路を明確に
・院進学に関わるお金の扱いを考える
・中退理由を明確に

親に伝えるタイミング

冒頭にも記載しましたが,私は「内定を貰った後」に親に報告していますが,内定を貰った後と貰う前,それぞれのメリット/デメリットについて説明していきます。

内定を貰う前に報告する場合

内定を貰う前,すなわち就活前や就活中に報告した場合,就活をしていることを親に隠す必要がなくなります。また,場合によっては協力してくれることも。

地方で就活をしていると,金銭的な余裕がなくなることは大いにあり得ることなので,親からフォローをしてもらえることになれば,非常に就活を進めやすくなりますね。

一方で,中退後の進路が定まっていない,就活がうまくいかないリスクを抱えていることから反対されてしまう可能性も大きいです。親との関係がうまくいかないまま,就活を進めることになると,精神的にも負担が大きくなりかねません。

内定を貰った後に報告する場合

親に就活をしていることを黙った状態で過ごすことになります。一人暮らしをしているならまだしも,実家暮らしの場合は色々とうそを重ねていくことになります。

面接がある日は,不自然にスーツを着て家を出ることになりますし,学校に行っていないことも親からすれば不自然です。親の勘って思っているより鋭いですから,「学校は?」と催促されてしまう可能性も高いですね。

ただし,内定を貰えている場合は,中退を伝えたときに反対される可能性はやや少なくなりますね。内定がない状態に比べると,将来の曖昧さが段違いです。ご両親の金銭的な負担も抑えられることでき,比較的安心されるかと思います。

誠意をもって伝えることが大事

当然ですが,親に伝えるときは,できる限り真剣に,丁寧に伝えるべきだと思います。なんども言っていますが,やっぱり中退って推奨される行為ではないですから。

特に,私のように,ぼんやりと「研究職に就きたいなあ」と思ったまま進学し,結果,進学後に色々なギャップに悩まされて中退することになってしまったタイプは,自分の責任でもありますしね。

切り出すのはかなり勇気が必要になります。私も「今日こそ言うぞ」と思いつつも,伝えられない期間が1週間ほど続きました。

とはいえ,多くの方がご両親の支援があって院に進学していると思いますので,大変なことはたくさんありますが,きちんと理解してもらえるように,説明ができるように準備しておくことをお勧めします。