「湯シャン」って聞いたことありますか?諸説ありますが,「湯シャンプー」の略だそうですね。
湯シャンとは,「シャンプーやリンスを使わず,お湯(シャワー)のみで髪を洗う」という行為のことを指します。
私が湯シャンを試そうと思ったきっかけは,湯シャンを始めた友人が「髪がまとまりやすくなった」と言っていたからです。私はとにかくくせ毛で髪をまとめるのに苦労するので,ものすごく興味を持ちました。
正直,「においが気になる……」と思いましたが,物は試し。やってみてダメなら元のヘアケアに戻そう,と軽い気持ちで始めることにしました。
私の髪質について
髪質によって,湯シャンの効果は異なると思いますので,まずは私の髪質について述べておきます。
「髪質全然違うな~」と思った方は,これ以降の内容は斜め読みでかまわないと思います。少なくとも同じ効果は期待しないようにしてください。
また,文字で伝えられることには限界があると思いますので,これを読んで「同じ髪質だ!」と思った方も,実はちょっと違った,ということもあるかと思います。結果には個人差があることをご理解のうえ,お読みいただければと思います。
細い髪の毛
私の髪の毛は大変に細いです。それはそれは細い。まったく芯がなく,コシもありません。
ヘアカラーをしてもすぐに色が抜けてしまうくらい細いです。もともとの髪の色が薄い,というのもあるかもしれませんが。
くせ毛
天然パーマ,というほどではありませんが,くせ毛を持っています。いわゆる「猫毛」です。
髪の毛は細いくせに,くせ毛が強いせいで,パーマをかけておもすぐに落ち,コテで巻いても家を出るころには巻きは取れてしまっています。大変に厄介な髪です。
枝毛は少ない
髪の毛が細すぎて,なのかもしれませんが枝毛は少ないです。というより,中学生以来ほとんど見たこともありません。
1週間湯シャン生活の記録
私の髪質について述べたところで,さっそく湯シャン生活の記録をつづっていきます。
湯シャン1日目
よくわからないけど,とりあえずしっかり目にお湯で洗っておこう,程度の湯シャン。
お風呂上がりの感想は,「髪がキッシキシ……」。ただ,これは必要な皮脂がまだ分泌される状態ではないからかな?と思い込んでやり過ごすことに。
寝癖がつきにくい,という言葉に期待を寄せながら就寝。
湯シャン2日目
普通に寝癖がつきました。なんならいつもに増して寝癖がひどい。そして櫛が髪を通らない。くくっても毛先のパサつきが気になる…といろいろもやもやしながら出社。
特ににおいは感じないけど,あんまり触りたいと思うような髪質ではない……。が,せっかくやるのだからもうしばらくの辛抱!と思ってこの日も湯シャン。やり方は1日目と変わらず。
湯シャン3日目
相変わらず寝癖はひどい。そしてなにより,櫛が通らない。これを改善するため,湯シャンの前に髪に櫛を通すことに。
櫛を通さないよりは通したほうがましだけど,キシキシ感は変わらず。いつになったらさらさらになるんだろうか………。
湯シャン4日目
頭皮にニキビのようなものができました。これは湯シャンのせいか……?
よく洗えてないのかと思い,これまでより念入りに洗う。髪のキシキシ感は悪化し,絡まりすぎてブラッシングが大変に時間がかかる……。
このあたりから湯シャンが向いていないのかもしれないな,と思い始めます。一方で,おでこの小さなぷつぷつが引いてきたような気もしていました。
湯シャン5日目
夏場は暑いので,もともと髪はひとくくりにして出社しているのですが,一つにくくってもわかるくらいに毛先がパサパサ。見た目が良くない。周りの人に汚いと思われないか不安になる…。
お風呂上がりの何とも言えないしっとり感(べったり感?)にはさすがに慣れたけど,このパサパサ感は慣れない,というより慣れたくない……。
激しく痛んできたのか,毛先の色が急激に抜けてきました。
湯シャン6日目~7日目
もうこの辺りはヤケクソだったので,省略します。
特に状況は改善されず,髪はボサボサのまま1週間経過しました。
湯シャン生活をしてみた感想
とにかく辛かったです。髪の毛を指が通らない,まとまらない,寝癖がひどい……。思っていたのとは全く異なる結果となってしまいました。
8日目,1週間ぶりにシャンプーとトリートメントをしたときの爽快感とさらさら感はいつにも増して気持ちのよいものでした。私の髪質には湯シャンはあまり合っていなかったのかもしれません。
とはいえ,数年間湯シャンを続けてようやくいい感じになった,という声も見かけますので,単純にチャレンジ期間が短く,効果を感じられなかったという可能性も無きにしも非ずです。
しかし,現段階では,あまりにも私にとって湯シャンをしているときの髪の毛がストレスの温床でしたので,適度にシャンプーを取り入れていきたいと思います。
湯シャン生活をしてみて得たもの
緊急時の演習になった
地震・豪雨と災害が続く日本では,いつ避難所に駆け込むことになるかわかりません。その時に突然シャンプー無し生活をすることになると,なかなかストレスを感じることになってしまうかもしれません。
今回の体験を通して,シャンプーとトリートメントがないときはどんな感じになるか分かったので,緊急時にも慌てず過ごせそうです。
シャンプー&トリートメントの使用量の減少
今回の経験で,いかに無駄に多くのシャンプーやトリートメントを使用していたかを感じることができました。
たくさん泡立つことで「洗った気分」になりがちですが,そんなに洗浄力が必要かどうかは疑問が残ります。湯シャン生活で,髪のほつれやキシキシ感には悩まされましたが,においやふけなどを発したことはありませんでしたから。
湯シャン生活の後,シャンプーやトリートメントの量は今までより減らしていますが,十分にさらさら感,まとまりを得ています。これまで塗りたくっていたトリートメントは無駄だったのかもしれません。
1週間湯シャン生活で得たもの
・緊急時の演習になった
・シャンプー&リンスの使用量の現象
湯シャン生活のその後
私の髪質では,どうにも湯シャンだけではまとまりに欠ける髪の毛となってしまいました。とはいえ,毎日は無理でも,数日おきであれば髪のほつれを抑えながらシャンプーの回数を減らしていけるのかな,と思ったりしています。
シャンプーを減らすことができれば,プラごみ削減や界面活性剤の海への流出も防ぐことができます。また,シャンプーの洗い残しによる肌荒れも抑えることもできますから,少しずつシャンプーの使用量を減らしていけたらいいなぁと思っています。
最近は「重曹シャンプー」「クエン酸リンス」なるものも注目されていますね。食用のものを食用以外で使用することに少し苦手意識を持っているので,今すぐに取り組もうとは思えないのですが,生活と心に余裕があるときに試してみたいです。
湯シャンには合う合わないがあると思いますが,もし髪や肌にトラブルを抱えている人がいらっしゃいましたら試してみるのもありかもしれません。